今回は気になる街とマンションのご紹介第5弾、広大なる北の大地の玄関口となるビッグターミナル「札幌駅」です!
画像出典:悠悠北海道ホームページ
画像出典:札幌市ホームページ
札幌駅は札幌市の中心部、北海道各地への玄関口として、JR函館本線(札沼線、千歳線のほか、石勝線、宗谷本線、石北本線、根室本線への特急直通あり)、札幌市営地下鉄南北線、東豊線が通っています。
新千歳空港まで快速37分(空港快速33分)、小樽まで快速34分、旭川まで特急1時間25分といった時間感覚です。
また、札幌市内は雪の影響もあって、JRよりも地下鉄の方が強いのですが、地下鉄2路線以上使える駅は、札幌駅と大通駅のみであり、さらにJRも通っているのは札幌駅のみとなるため、名実ともに札幌の中心駅と言えます。
そして、何より楽しみなのが北海道新幹線の札幌延伸計画!
画像出典:JR北海道ホームページ
豪雪区間を多く通るため、トンネル区間の難工事の影響があり、当初の2030年度から開業が遅れ気味ですが、後述する札幌駅周辺の大規模再開発は、この札幌駅延伸を基軸にしています。
札幌駅延伸が実現すると、新小樽駅(仮称)まで約12分、新函館北斗駅まで約1時間5分、さらにその先の東京駅までは約5時間の計画ですが、これはあくまで工事認可時の平均速度で予定されている所要時間になるので、国土交通省に現在働きかけられている速度制限の緩和が実現すれば、最終的には東京まで4時間半(東京~新山口と同じくらい)という所要時間の実現が期待されています。
現在、東京駅~羽田空港~新千歳空港~札幌駅までは、空港での待ち時間も含めると4時間程度は見ないといけないので、乗り換えなしで直通4時間半となれば、飛行機にも十分対抗出来るのではないかと個人的には考えています。
それに加えて、前回の大宮駅のブログ記事でも書きましたが、大宮駅からは羽田空港経由での所要時間が逆転します。
さらに函館まで約1時間少々となれば日帰りでの観光圏内(現状は特急で3時間半以上)になりますし、世界に誇るスキーリゾート地ニセコの最寄り駅である倶知安駅までも30分程度となり、観光やビジネスでの新たな需要が喚起される可能性を大いに秘めている、それが北海道新幹線の札幌駅延伸が持つ可能性になっています(それが実現できないとJR北海道が冗談抜きでヤバいので、不動産事業も含めて絶対ガチると思います)。
札幌駅は元々電車交通網の要衝としての位置付けではありましたが、決して住むためのエリアではありませんでした。
これは札幌駅に限らずですが、名古屋駅、博多駅、京都駅など元々の街の中心部から離れたところに中心駅が作られており、街の成り立ちにもよるところですが、それに伴って人気のある住宅地も別のエリアになっていました。
そのような中で、百貨店を基幹軸として駅前再開発を行った結果、旧来の街の中心からターミナル駅に新しく街の中心が移り変わった、そんな代表例が名古屋駅、博多駅、京都駅、そして今回取り上げる札幌駅になります。
ビジネスや商業が集積しているエリアは徒歩圏内もしくは大通駅まで1駅、日本三大歓楽街のすすきのにも2駅で行けますし、北海道大学もすぐそばにあるため、学生やサラリーマンの単身世帯だけでなく、今後はファミリーにも受け入れられていく土壌が揃ってきた感があります。
買い物も大丸札幌店やさっぽろ東急百貨店はもちろん、駅ビルである札幌ステラプレイスにも数多くのショップや飲食店、シネマコンプレックスがありつつ、東隣の苗穂駅には直結のアリオ札幌、西隣の桑園駅には駅出てすぐにイオン札幌桑園ショッピングセンターがあり、まさに攻守最強の駅と言えます。
また、雪国でありながら190万人を超える人口を抱える大都市は珍しく、それもあって地下街が非常に発達しています。
札幌駅から地下鉄で2駅離れたすすきの駅まで、すべて地下で繋がっており、実質的に一つの巨大な地下街を形成しています(札幌駅~大通駅のチ・カ・ホは地下歩行空間という位置付けですが、隣接するビルの地下フロアと直結しており、歩行空間に面した店舗も数多くあります)。
そして、前述の通り北海道新幹線開業に向けて、東京の名だたる街の再開発に負けないほど再開発が目白押しになっています。
画像出典:日本経済新聞
札幌駅から大通公園にかけて、上記画像に記載が無い計画も含めて、大小さまざま20近くの再開発計画が進行中で、すべて取り上げると記事の数がえらいことになるため、今回は現在進行中の主だった大規模再開発を取り上げようと思います。
① 北5西1・西2地区計市街地再開発事業計画
画像出典:JR北海道ホームページ
北海道新幹線の札幌駅ホーム・改札が北5西2に出来るのに合わせて、商業施設やバスターミナル、駐車場などをまるっと2区画分更地にして、そこに高さ約245m、43階建て、延床面積約388,500㎡を誇る大規模複合再開発になります(今後、計画に一部見直しが入る可能性あり)。
ホテルもマリオットの誘致が内定しており、札幌駅前に念願の外資系ラグジュアリーホテルが進出しますね!(過去に別場所でもいくつか誘致計画がったのですが、すべて頓挫しております…)
札幌駅前は、大丸札幌店・ステラプレイスの開業の時にかなり綺麗になったのですが、この辺りだけまだ昭和感を引きずったエリアだったので、この再開発で札幌駅が一段と進化すると言っても過言ではないでしょう。
2028年度完成予定なので、この規模の再開発があと4年程度で見られるなんて、札幌への旅行や仕事がまた楽しみになります…!
② 北4西3地区第一種市街地再開発事業計画
画像出典:札幌市ホームページ
西武百貨店札幌店跡地を含めて、札幌駅南口の目の前に、高さ約200m、35階建て、延床面積約210,200㎡で下層階にヨドバシカメラ(現在西口にある店舗が移転)が入る商業・ビズネスの複合再開発になります。
札幌駅を出て大通方面の真正面に出来るので、これも間違いなく目立つ存在になりますね。
ヨドバシカメラが入る位置や規模はまだ公表されていませんが、梅田や秋葉原のような旗艦店になるそうな予感がしています。パース見る限り、札幌駅側が見るからにヨドバシカメラっぽい雰囲気を醸し出していますが…笑
こちらも2028年度完成予定なので、札幌駅周りの風景が、今以上に大都市感出ること間違いなしです。
③ 大通西4南地区第一種市街地再開発事業計画
画像出典:平和不動プレスリリース
札幌駅前通をまっすぐ南下し、大通公園とぶつかった南側角地に出来る高さ185m、34階建て、延床面積約99,400㎡の隈研吾氏デザイン監修となるビジネス・商業複合再開発です。
大通公園は札幌駅からも徒歩10分程度で着き、さっぽろ雪まつりのメイン会場でもあるため、ご存じの方も多いでしょう。
札幌駅が街の中心となる前は、この大通地区が街の中心であり、そのため古めのビルも多いのですが、この周辺も再開発が徐々にに始まってきています。
旧北海道銀行の本店が入居していたビルの再開発なので、大通公園の中心部分にも位置しているため、ガラス貼りのアトリウム部分のデザインの秀逸性含めて、こちらも存在感抜群の建物になりそうです。
これも2028年度完成予定です。2028年は札幌ビッグバンの年になりそうですね…!
① ONE札幌ステーションタワー
画像出典:大和ハウス工業ホームページ
48階建、総戸数624戸の規模に加えて、札幌駅直結となる紛れもない札幌No.1マンションです。
大和ハウス工業、住友不動産、東急不動産、NiPPOによるJVで、大成建設施工となる、東京や大阪のタワマンににも引けを取らない面々で、2021年11月の販売開始から2023年12月の竣工を待たずに早々に完売。
プレミアムフロアの最高額5億円も含めて、億超えの部屋も結構な数があったはずなのですが…。
どうも一番最初はアンダー販売をしていたらしく、大和と住友のお抱え顧客が、とりあえず持っておくか的なノリで、相当数をキャッシュ買いしていったとかなんとか…(ちなみに札幌は大和と住友が強いです)。
ちなみに、自分も東京での案内会に参加しましたが、札幌在住だったり、二拠点生活が可能だったら間違いなく買っていたと思います。特に南西角部屋の4LDKが素晴らしく、都心~手稲山連峰の緑を眺める眺望は絶品でした。
新築販売時点の販売価格:坪400万円 70㎡換算:8,470万円
※多分、中古で出る部屋の価格は、東京並みのとんでもない価格になっていると思います。
② シティタワー札幌
画像出典;住友不動産販売ホームページ
2019年築、住友不動産旧分譲、前田建設工業施工の31階建、総戸数165戸のタワーマンションです。
住友×前建のお馴染みコンビは札幌でも健在で、黒を基調としたバキっとしたデザインも、マンション好きの方にはよく見たデザインではあります。
とはいえ、創成川通に面したその存在感は、一目ですぐわかるもので、間取りも住友タワマンの十八番であるワイドスパンを実現しており、札幌駅へも徒歩3分表記となっています。
ちなみに、写真ではツインぽく写っていますが、後ろはパシフィックタワー札幌という別のマンションです。笑
2024年1月時点の中古相場:坪360万円 70㎡換算:7,620万円(方角、階数で結構バラつきあり)
③ D’グラフォート札幌ステーションタワー
画像出典:マンションレビュー
2006年築、大和ハウス工業旧分譲、大成建設、東急建設、スミセキコンテックJV施工による、40階建て、総戸数336戸の札幌駅徒歩2分表記となるランドマークタワマンです。
ONE札幌ステーションタワーが出決まるまでは、こちらが札幌駅No.1タワマンだったかもしれません。
札幌駅北口を出て真正面に聳えるその存在感は、唯一無二の立地と言えます。
元祖札幌駅直結タワマンなのですが、直結と言っても地下やペデストリアンデッキで直結しているわけではなく、敷地内に地下からの出入り口があるという感じなので、あまり直結感はありません。
ですが、雪国の大都市札幌では、それだけでも非常にありがたい存在なのです。だって、ONE札幌ステーションタワーが出来るまで、それですら他に札幌駅直結と呼べる存在が皆無だったんですから…。
確か、いつかの週刊ダイヤモンドの特集で、全国マンション価格上昇ラインキングの上位に出ていた記憶があります。
2024年1月時点の中古相場:坪320万円 70㎡換算:6,770万円
④ ラ・トゥール札幌伊藤ガーデン
札幌のマンション紹介で、賃貸とは言えど、こちらは絶対に外せません。
2019年築、30階建、総戸数330戸の伊藤組土建施工の高級賃貸タワーマンションで、設計には日建設計も入っています。
聞き慣れない建設会社ですが、会社HPによると、明治時代の北海道開拓時代にあたる1886年創業し、そこから北海道の発展を支えてきた、地元の歴史ある建設会社で、このラ・トゥール札幌伊藤ガーデンは、その伊藤組創業者一族の邸宅跡地に建設されたものなのです。
その歴史もさることながら、札幌駅徒歩8分という表記だけを見ると特筆すべきものではないのですが、なぜこのマンションが特別なのかと言うと、「札幌駅南口の創成川通より西側」に立地しているという一点に尽きます。
札幌駅南口側は、前述の再開発計画からも分かる通り、創成川から西側、大通公園までのエリアには商業やオフィスの集積地であって、基本的にタワマンを含めて住宅が出来ることはまず不可能です。
それでいて、当物件の南側に北大植物園があるため、高い建物が建設されることは半永久的になく、住友が東京以外では京都と当物件しかない(もうすぐ梅田と横浜にも出来ますが)ラ・トゥールの冠を付けたのも納得できる立地です。
東京駅で言えば、丸の内側のオアゾの辺りに住宅が出来るイメージでしょうか…まぁあり得ませんよね。それくらい希少性抜群の立地ということです。
2024年1月時点の募集例:28階中住戸60㎡ 24.5万円/月、17階中住戸79㎡ 26.8万円/月
⑤ ライオンズタワー札幌
画像出典:大京ホームページ
札幌駅が最寄りではないのですが、こちらも直近で大注目物件だったのでご紹介します。
2023年築、大京分譲、佐藤工業、岩田地崎建設、岩倉建設JV(どれも地場の建設会社かな?)施工の28階建、総戸数133戸の商・公・住一体再開発に寄るタワーマンションです。
札幌駅からすすきの駅までの地下街で繋がっている話は前述のとおりですが、大通駅とすすきの駅の間bの地上部分には、この地下街と繋がる「狸小路商店街」という1873年(1973年じゃないよ)に出来た歴史ある商店街があります。今はアーケードもばっちりついています。
この狸小路商店街の3丁目部分、札幌駅前通に面する形で聳えるタワマンで、大通駅徒歩3分、すすきの駅徒歩4分という希少性抜群のロケーションになっています。
このタワマンの驚くポイントは、そ立地の希少性だけではなく、なんと下層の商業部分に水族館(!)が入っています。
日本全国、数多くのタワマンがありますが、下駄に水族館が入っているというのは、ここ以外聞いたことがありません…笑
さらに驚くのは、平均坪500万円近い部屋を中心に、最高坪800万円超えの部屋をアンダーで半分以上捌いたとか…東京から見ればONE札幌ステーションタワーの方が買い判断なのですが、地元富裕層は旧来からの市街地の中心部に出来るこちらの方が評価が高かったのでしょう。
2024年1月時点の中古相場:坪620万円 70㎡換算:13,100万円(普通に東京価格で動いているんだけど…)
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特に、初めてマンションご購入を検討される方は、いろいろなご不安やお悩みを抱える場面が多々出てくると思いますが、マンション複数回購入経験あり、数多くのマンションを見てきたつーもだからこそ、お力になれるものと自負しておりますので、その際にはぜひご利用を検討頂けますと幸いです!